659: 名無しさん@おーぷん 19/09/24(火)19:27:00 ID:xA.5u.L2
うちの母の趣味は人形作りだった。
でも下手の横好きというか、出来た人形は怪談番組の小道具に使われそうなレベルの不気味なものばかりで、子供の頃は母が作った人形は妹と私には恐怖の対象だった。

10歳くらいの頃に他県に引越しして、専業でかつ慣れない土地で知り合いもいない母が市松人形作りにハマりだした。
だけど出来た作品は今までの中で一番不気味な出来。
特に目が<◉><◉>って感じで、すごく気色悪かった。




母的には会心の作品らしく、廊下に置いてあるタンスの上に飾ってたが、昼でも不気味なのに夜中にトイレに行く時に嫌でもそいつの前通らないといけないから、目を合わせずにダッシュして通り過ぎるのが妹と私の毎日になった。

そのうち私が他県の大学に受かって一人暮らしし始め、最初の夏休みに実家に帰省したら、
あのキモい人形が居なくなって代わりに家中にお札が貼られまくってて
(何事だ?!)
ってなった。

妹が事の顛末を教えてくれたところによると、一か月前に妹の友達が遊びに来て家に入ってからしばらくして
「誰かに見られてる気がする」
と頻りに言い出して、帰るときにその子から
「◯◯(妹)ちゃん、あの人形(市松人形)どうにかした方がいいよ。
中になんか入ってる気がする」

って言われたんだって。
その子は霊感があるらしくて、誰かから見られてる感じをその人形から感じるらしい。

実際その当時、母が原因不明の体調不良に悩まされてて、
「それが原因じゃね?!」
ってなって、急いで人形供養の寺を調べて持って行ったら、住職に
「この人形には魂が入っています」
と言われたそうだ。
引っ越したばかりの寂しい気持ちを紛らわせるためにつくったせいでそういうのが入り込みやすい人形になったとかで、『ヤバすぎて供養不可能』と言われ、保管庫みたいなとこに持っていかれた。

それから母の体調は良くなった。
自分のすぐ身近でこんな「あなたの知らない世界」みたいなことが起こってたのが衝撃だった。
ちなみにお札は何年かした後、放し飼いにしてたオカメインコが壁よじ登って噛み切ってほとんど剥がされた。



いやげ物 (ちくま文庫)